アトリエ玄米デカフェ|atelier GENMAI DECAF

玄米デカフェ製造の要「温度管理」とは?(No.15)

COLUMN
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ほろ苦さと香ばしさが魅力の玄米デカフェ。
玄米を丁寧に焙煎することで、あの独特の風味が生まれています。
この焙煎作業を行うときにとても重要になるのが温度管理。

朝、オーブン2台の稼働開始。
まずは低温から。そして、ベストな段階になるまで一気に火力を上げる。
丁寧に攪拌を繰り返すと、お米一粒ひと粒がぷっくりと膨らんで真っ黒い艶が出てきます。
こうすることで、玄米の旨味が増して、美味しい玄米デカフェが誕生。となるわけですが・・・

オーブンに火を入れて、木べらで混ぜる。
一見すると、単純で簡単と思われそうなこの作業。実際は、なかなかに手強いんです。
オーブンの庫内は、どうしても火力に違いがあり、ムラが出てしまうもの。
これを解決するために、何度もなんども撹拌をつづけて、火の通りを均一にしています。

オーブンの温度を上げる。
この作業ひとつにも外せないタイミングがあって、その日の気温や、使う玄米の種類によって違ってくるんです。
前回こうだったから、今回もこうだろう。というのが通用しないのがこの作業の難しさ。
現在は、全部で14種類の玄米を使っていますが、それぞれの個性に合わせて火加減や焼き時間を変えなければいけません。

中でも一番やっかいなのが、酒米。
本来は、日本酒を造る時に使われるお米です。
この酒米、普通のお米と比べて粒が大きめで、脂質も少なめということもあってか、火が入りずらくて手の焼ける相手。
普通の玄米でも、火入れ前の米粒に割れがあると火が入りにくくなるのですが、特に酒米は粒の欠けも多くて、焙煎にはかなりの手間がかかるんです。

大変だからこそ、奥が深いこの作業。
温度調節を正しく判断することで、焼きムラを防ぎ、ちょうどいい香ばしさを引き出しています。

玄米デカフェの誕生に向けて始まった挑戦。
美味しい一杯を作るため日々、格闘しながら数年が経ちました。
ゼロからのスタート。毎日が発見の連続。
玄米デカフェをもっと美味しくさせたくて、まだまだ研究中です。
そして、昨年12月。長年使ってきたオーブンが引退し、新しい相棒がやってきました。
このオーブンで、また新たな挑戦が始まっています。

玄米デカフェ

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