アトリエ玄米デカフェ|atelier GENMAI DECAF

Column

庄内と風と私たち

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6月。暑い夏を間近に控えた今、山形はさくらんぼの旬を迎えています。 赤い宝石とも称されるさくらんぼは、山形を代表する味覚。その生産量は日本一、全国の7割を占めているんです。 県内では、内陸の東根市、天
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寒く長い冬を経て桜の季節を終え、今、庄内には心地よい春風がそよいでいます。 5月のこの時期、ここ庄内
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まだ白さが残る月山。 4月になり残雪もようやく解け始め、田植え前の耕された田園を吹きぬける風もやわら
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三寒四温を繰り返し徐々に現れる春の気配を探す3月。 ニュースでは桜の開花予想が流れ、街ゆく人の装いも
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旬を味わう真冬の庄内(No31) 降り積もる真っ白な雪。美しい雪景色が冬の風物詩でもあるここ庄内です
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今年も残りわずかですね。 すっかり寒くなった12月、ここ庄内には雪の季節がやってきました。 鳥海山の
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早朝の大山下池。池一面に浮かんで羽を休めているのはコハクチョウです。 コハクチョウは日の出とともに次
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庄内の冬の楽しみ方。 冬仕込みのしぼりたての新酒を味わうのはどうでしょう。 鳥海山や出羽三山の澄んだ
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10月。 山形県庄内地域一帯の田んぼが黄金色に染まる頃、今年も稲刈りの季節がやってきました。 籾が完
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日本人の食文化として外せないソウルフード「おにぎり」 みなさんのお好みの具はなんでしょうか? 9月に

寒く長い冬を経て桜の季節を終え、今、庄内には心地よい春風がそよいでいます。
5月のこの時期、ここ庄内は田植えの季節を迎えようとしています。

田植え前の今、庄内の田園一帯には、この時期だけの美しい光景が広がります。
美味しいお米を作るのに大切な水。山に囲まれている庄内平野には鳥海山、月山などからの豊富な雪解け水が流れてきます。
ミネラル、栄養いっぱいの雪解け水が用水路を使って田んぼに張られた光景はまるで空に浮かぶ雲を映す鏡のよう。
爽やかな風にキラキラと揺らめく水鏡。これは水が張られ稲が植えられるまでの2週間程度の束の間の景色なんです。

庄内の田園を水鏡に変えてくれる冷たくて美味しい雪解け水。
寒い冬の間に降った雪の恵みの水です。ただ、今年は例年に比べて雪が少ない冬でした。
ゴールデンウイークには鳥海山の残雪で春スキーを楽しむこともできたようですが、今年の雪不足が田植えにどう影響するのか少し心配もしています。
私たちをどこか懐かしく穏やかな気持ちにさせてくれる水面に映る雲や、夕日の美しさをこれからもずっと見られますように。

まだ白さが残る月山。
4月になり残雪もようやく解け始め、田植え前の耕された田園を吹きぬける風もやわらかく感じます。
雪が解けて暖かくなるこの時期の庄内は桜咲く春の景色に包まれています。

庄内の桜、今年は暖冬の影響で開花がかなり早くなるのでは?と予想されていましたが、3月になって雪の日が増えて、寒い日が続いたこともあって平年通りの開花になりました。
庄内では4月の2週目あたりから各地で桜が咲き始め徐々に満開を迎えようとしています。
今年は例年より10日も開花が遅かった関東の桜に、庄内の桜が追いついた珍しい春なんですね。

数々の桜の名所を誇る庄内ではこの時期、各地で桜まつりが開催されます。
「日本さくら名所100選」にも選ばれている鶴岡公園では、ソメイヨシノをはじめ、八重桜、シダレザクラなど700本以上の桜が咲き、夜にはライトアップも行われ夜桜の名所としても有名。ぼんぼりにライトアップされた夜桜はうっとりする美しさです。

桜まつりでは、桜を目で見て楽しむのはもちろんのこと、会場で開催されている庄内の自然の恵みを味わうマルシェで春の味覚を楽しむのもおすすめ。
春は、寒さ厳しい冬の間に蓄えられた栄養で野菜などが一気に成長します。この時期のフレッシュな庄内の春の恵みをいただくと春の訪れを身も心も喜んでいるみたい。
約1カ月にわたり庄内各地を薄ピンクに染める桜。心地よい春の陽気を感じながら楽しみます。

三寒四温を繰り返し徐々に現れる春の気配を探す3月。

ニュースでは桜の開花予想が流れ、街ゆく人の装いも軽やかです。
ですが、ここは庄内。真冬のコートが重たく感じるようになるのはもう少し先のこと。
東京では今月半ば過ぎには桜が咲く小春日和になりそうですが、庄内の3月はまだ冬らしさが残っていて、まとまった雪が降ることもあります。
まだまだ寒いこんな庄内。ですが春は着実に近づいてきているんです。

白鳥の飛来地として知られる庄内地方。ここで冬を越した白鳥たちの「北帰行」が始まりました。
雪交じりの風が吹く中、白鳥たちは身を寄せ合ったり羽を広げたりしてウォーミングアップ。白鳥たちは、春の訪れと共に早朝にロシアなどへ飛び立っていきます。
白鳥を見送るこの季節、里山ではもうひとつの春が芽吹いています。

鳥海山と出羽三山に抱かれ森林が約7割を占める庄内は山の幸の宝庫。
山菜やきのこなどの山の恵みをたっぷり楽しめるんです。
標高の低い里山では3月に入るとふきのとうが顔をのぞかせます。それを追うようにかたくりが花を咲かせ、行者にんにく、こごみ、タラの芽、わらびなどが次々と育ちます。山形は、わらび生産量日本一なんですよ。

山も平野も全てが白い雪に覆われる長く厳しい冬が過ぎ、雪解けと共に土から顔を出し春を知らせてくれる山菜は、雪解け水をたっぷり含んでみずみずしく育った山の恵み。

庄内では、この年に一度の短い旬が、爽やかな香りと共に待ち望んだ遅い春の到来を告げてくれます。

とはいえ、これは例年のこと。今年の庄内、暖冬の影響で雪が全然ない冬でした。

今年は少し速足で春がやってきそうな予感です。

旬を味わう真冬の庄内(No31)

降り積もる真っ白な雪。美しい雪景色が冬の風物詩でもあるここ庄内ですが、今回は食の都としての冬の庄内をご紹介します。
山形県の日本海側に位置する庄内は、海の幸、山の幸から日本酒まで年間を通してさまざまな食を堪能できるのですが、実はツウな美食家が訪れるのが今、真冬のこの時季なんです。

冬の庄内で是非味わいたいのが、庄内地域を代表する冬の味覚―寒ダラ。
冷たく荒々しい日本海に揉まれた真冬のマダラは身がしまっていながら脂乗りが良く、一層美味しくなるんです。庄内の各港で水揚げされるこの時季のマダラを寒ダラと呼び、この寒ダラを使った料理が、「寒ダラ汁」です。


寒ダラ汁は、白子やたらこを抱いて大きく育った寒ダラを頭からしっぽまで骨ごとぶつ切りにして鍋で煮込みます。まるまる肥え太ったマダラのすべてが詰まった美味しい料理で、鱈の風味を引き立てる岩ノリをトッピングして味わいます。
ふっくらした鱈が口に含むととろっと溶けだしてクリーミー。一般的に馴染みのある鱈鍋とはまったく違う庄内自慢の料理です。
この時期になると、スーパーの鮮魚売り場には「寒ダラ汁セット」的な名前であらかじめさばかれた状態の寒ダラが登場するほど、寒ダラ汁は庄内人にとって馴染みある家庭の味。欠かせない冬の味覚なんです。
この寒ダラ汁、町の料理屋さんや、お寿司屋さんでも味わうことができるのですが、もう少し特別にイベント的に楽しむことができるのが、鶴岡市、酒田市など庄内各地で行われている「寒ダラまつり」。
雪の降る寒空の下でアツアツの寒ダラ汁を味わって、心も体も温まる、寒ダラまつりは、いわば真冬のフェス!地吹雪の中開催なんてことも。
厳しい真冬の日々を楽しませてくれる寒ダラ汁。いつまでも大切に繋いでいきたい郷土料理です。
そして、そんな寒ダラ汁とも相性抜群、忘れてならないのが日本酒です。
米どころの庄内は、豊かな雪解け水に恵まれ酒造りに適した美味しい酒どころでもあります。
真冬の今はまさにしぼりたての新酒が出回る時期、珍しい日本酒に出会える!なんてことも。新米で醸される新酒は、一般的に1月から3月くらいまでが楽しめるチャンスです。
初しぼり、しぼりたてという言葉で表される新酒は、出来立ての日本酒特有の少しピリッとした感じとフレッシュさが魅力。
新酒の香り高くみずみずしい味わいを寒ダラ汁と一緒に楽しむ。これが庄内の冬の楽しみ方です。

今年も残りわずかですね。
すっかり寒くなった12月、ここ庄内には雪の季節がやってきました。

鳥海山の初冠雪から2カ月ほどたった頃、11月の下旬あたりになると、庄内地域では平地でも雪が降り始めます。

今年は、11月30日には早くも除雪が必要なほどの大雪となりました。
これから、3月下旬ごろまで続く雪の季節。雪とは長いお付き合いです。
降り積もる真っ白な雪は、庄内の冬の風物詩。
でも、冬の庄内を白く彩るのは雪だけではないんです。

「冬の使者」ともいわれる白鳥。約40年ほど前から白鳥たちは、越冬のために遠くシベリア半島から庄内平野に飛来してくるようになりました。
大小150以上もの川が流れる庄内平野は、白鳥たちの一大越冬地。
白鳥たちは集団でどんどん飛んできて、池一面を埋め尽くすように集まって、長旅の疲れを癒すように羽を休めます。

そして、朝日が昇り出す頃、一斉にエサを求めて田んぼへ飛び立ちます。田んぼで群れになってエサをついばむ白鳥の姿はまるで、白鳥の落穂拾い。
白鳥が来るともう冬だなという感じになるほど、この光景もまた庄内の秋から冬にかけての風物詩なんです。

冠雪の鳥海山をバックに落ち穂をついばむ白鳥。庄内平野の初冬の風景。

白鳥は、家族のきずなが強くて、移動するときも家族単位、パートナーは一生変わらないんだそうです。家族でゆっくり庄内滞在を満喫している白鳥たちを眺めていると寒い中でも心が温まりそうな気がします。

彼らが北へ帰っていくのは3月初め頃。
庄内の雪の季節は白鳥と共に過ぎていきます。

早朝の大山下池。池一面に浮かんで羽を休めているのはコハクチョウです。
コハクチョウは日の出とともに次々と飛び立って、彼らのエサ場、庄内平野の田んぼを目指します。

11月。庄内の冬の使者とも言われるコハクチョウの飛来が盛りを迎えるこの季節、庄内一帯は、木々や山々が赤く染まり美しい紅葉に包まれます。

ここ庄内地域には数えきれないほど多くの紅葉スポットがあるので、どこの絶景を楽しんだらいいか迷ってしまいそう。
のんびりと散歩しながら紅葉を楽しむのもこの時期ならではですし、絶景ドライブもワクワクしますね。

少し前、10月下旬あたりに見ごろを迎えていたのが、鳥海ブルーラインの紅葉です。
広大な鳥海山の紅葉を眺めながら、眼下には日本海の青い海。最高のドライブコースを走ったら、絶景と一緒に、窓を開けて思いっきり外の空気も感じてみませんか?

11月も半ばとなったちょうどこの時期では、最上川の舟下りも素敵です。雄大な自然の中をカラフルな紅葉を見ながらゆっくりと下る最上川舟下り。穏やかな水面に映る紅葉も忘れられない景色になりそうですね。

そして、美しい紅葉とともに、忘れてならないのが庄内の秋グルメ。
自然の恵みたっぷりの庄内には美味しいものがたくさんありますが、まさに今、最盛期を迎えているのが、庄内柿です。

100年以上前から栽培されている平核無柿(ひらたねなしがき)と呼ばれるその柿は、甘みたっぷりで風味よし、庄内の秋を彩る味覚のひとつです。
月山からの雪解け水やミネラル豊富な土壌で育てられ、秋の気温の低下と共に色づいて甘みを増す平核無柿は四角い形でその名の通り種が無いので食べやすく、甘みたっぷり。
ですが・・・

実は、平核無柿は渋柿なんです。渋いのに甘いってなんで?と思った方への豆知識。
渋柿の渋みの原因は柿に含まれるタンニンという成分。お茶の苦みの成分としてご存じかもしれません。タンニンは水溶性なので、渋柿のまま食べると、口の中で溶けて渋みを感じるんです。ちなみに、甘柿は成長する過程でタンニンが水溶性から不溶性に変化するため渋みを感じないのだそうです。

炭酸ガスやアルコールで渋抜きをして食用になった平核無柿は、美味しいだけでなく栄養もたっぷり。ビタミンCも豊富で美肌効果も期待出来るとなると食べないわけにはいきませんね。

庄内の冬の楽しみ方。
冬仕込みのしぼりたての新酒を味わうのはどうでしょう。
鳥海山や出羽三山の澄んだ水、豊かな自然に囲まれた庄内。
江戸時代の大規模な開墾によって日本有数の米どころになった庄内は、酒造の町としても名高く、庄内の酒の美味しさには定評があるんです。
長く厳しい冬が続く庄内では、農家はそれぞれの知恵や工夫を持ち寄って学び合い助け合いながら酒造りを続けてきたといいます。

そして今、「吟醸王国やまがた」に取り組む山形県の中でも、わが町、庄内はもっとも多くの酒蔵を有するまでになりました。
そんな庄内の酒造りの歴史を感じながら、今日はゆっくりフルーティーな香り漂う一杯を。

外は吹きあがる地吹雪。今日も冷たい風が吹き渡るいつも通りの庄内。
こんな日は、家で静かな時間を過ごします。
庄内のお酒に合わせて、作っているのは山形名物、芋煮。
コトコトと鍋を火にかけながら、一杯いただく贅沢。

ついついお酒が進んでしまうのをぐっと抑えて、もう一品。
今日は雪見酒×雪見デザートも楽しむつもりです。
デザートにはプリンを。芋煮の後の甘い物(そしてお酒も)は最高のコンビネーション!
プリン作りには私のお気に入り、玄米デカフェを使います。

玄米デカフェプリンの作り方(2カップ分)

用意するもの
・ドリップした玄米デカフェ20ml
・牛乳80ml
・砂糖(黒糖がおすすめ)スプーン1杯くらい
・生クリーム20ml
・たまご1個

作り方
1. 玄米デカフェをドリップします
2. ボウルに牛乳とドリップした玄米デカフェ、砂糖もしくは黒糖、生クリーム、たまごを入れ混ぜ合わせます
3. 電子レンジOKのカップを用意し、2.をおたまですくい入れます
4. ラップをかけずに600wで1分30秒チンしたあと、300wで2分くらいチンします
5. 冷ましたらラップをして冷蔵庫で1時間くらい冷まして完成

玄米デカフェをそのまま味わうプレーンなプリンはちょっとビターな大人の味わい。
優しい甘さを愉しみたいときは、生クリームやアイスクリームをトッピングしても美味しいですよ。

 

あつあつの芋煮と吟醸酒でぽかぽかふんわり気分です。
窓を開けて雪空を見上げる。冷たい空気で酔いを醒まして、こたつに入ろう。
玄米デカフェのほろ苦さがまろやかなプリンをひとくち。
雪の日も悪くないなー。そう思える幸せを味わいながら、またひとくち。
なんだか、いい一日でした。

10月。

山形県庄内地域一帯の田んぼが黄金色に染まる頃、今年も稲刈りの季節がやってきました。

籾が完熟し枯れることで黄金色に変化する稲。たわわに実った稲穂が頭を垂らす黄色の絨毯のような一面の田んぼのあぜ道には、ススキやコスモス。刈り取った稲の香りと土の感触。田んぼは季節を感じることができる自然の宝庫です。

こんな田んぼがもたらしてくれる秋の味覚は?そう新米ですよね。


実りの秋に美味しくなる食べものはいろいろありますが、特にこの新米を楽しみにしている方も多いのではないでしょうか?

なんとも言えない新米の香りと、ほのかに甘く豊かな風味、ふっくらもちもちの食感…
考えるだけでわくわくしてきてしまいます。
でもこの新米、普通のお米と比べて水分が多く割れやすいので、上手に炊くにはちょっとした気配りが必要。炊き方のコツを簡単にご紹介します。

お米を洗ったら30分~1時間くらい水に浸して、炊くときは、心持ち水は少なめに。炊きあがったら、15分ほど蒸らして余熱で余計な水分を飛ばします。
お待ちかねでフタを開けたら、しゃもじで上下を返してお米全体の水分を均等に。こうして、思わずつまみ食いしたくなってしまう美味しいごはんの炊きあがり!

 

さてさて、 山形の秋の楽しみは、美味しい新米だけではありません。
もう一つ、忘れてならないのが美しい紅葉です。

 

寒暖差がある山形県だからこその美しさを誇る紅葉の名所が県内各所にあるんです。
9月中旬~10月中旬。まさに今が見ごろを迎えているのが蔵王山。蔵王中央ロープウェイに乗り空中から見る紅葉の景色はまるで錦の絨毯。ロープウェイを降りてのトレッキングもおすすめです。

もう少しあと、10月中旬~11月上旬には、形県内陸地方と庄内地方を結ぶ月山花笠ラインはいかがですか?ここは、日本の道100選にも選ばれてる月山、湯殿山を中心とする山岳地帯を通過するルートで、四季折々の素晴らしい景色を楽しむことができますが、特に秋の紅葉シーズンは人気。ビュースポットでは車を止めて多くの人が紅葉を楽しみます。

こんなふうに、味覚も絶景も思いっきり味わうことができる秋の庄内。夏の暑さが落ち着いて、少し高くなった空の下、秋の空気を全身で感じたくなりませんか?

日本人の食文化として外せないソウルフード「おにぎり」
みなさんのお好みの具はなんでしょうか?

9月になってもまだまだ暑い毎日。
ですが、暦の上では季節はもう秋。日本でも有数の米どころ、ここ山形県庄内地方では、そろそろ新米の季節を迎えます。

今回は、食欲の秋、お米もますます美味しくなるこの時期ならではの、とっておきのおにぎり「弁慶飯(べんけいめし)」を紹介します。

みなさんは、弁慶飯というネーミングから、どのような具材を想像しますか?弁慶飯の作り方は至ってシンプル。白ご飯のおにぎりに味噌を塗って焼き、海苔の代わりに「青菜漬け」を巻くだけ簡単、出来上がりです。
青菜漬けとは、山形県の食卓に欠かせないお漬物のこと。弁慶飯と並んで、古くからこの土地で愛されている郷土料理のひとつです。
味噌おにぎりを焼いた香ばしさと、青菜漬のほどよい辛さは相性抜群。お腹がいっぱいでも、なぜかついつい手が伸びてしまうほど。

この弁慶飯、なぜ「弁慶飯」と呼ぶのか不思議ですよね。弁慶飯の名前の由来は諸説あり、云われもさまざま。
ー青菜漬けで巻かれた大きなおにぎりが弁慶に似ている説
ー焼いた味噌色と大きなおにぎりのサイズが弁慶の握りこぶしに近しい説
いずれにしても、「武蔵坊 弁慶」のように、力強くエネルギッシュな由来にピッタリのネーミングです。

「弁慶飯」には、土地の食材と文化をにぎって味わう美味しい文化が詰め込まれています。弁慶飯は、庄内地方で広く親しまれるとても美味しいおにぎり。
山形県庄内地方に来た際には、ぜひ味わっていただきたい郷土料理です。