アトリエ玄米デカフェ|atelier GENMAI DECAF

庄内に訪れる遅い春(No32)

COLUMN

三寒四温を繰り返し徐々に現れる春の気配を探す3月。

ニュースでは桜の開花予想が流れ、街ゆく人の装いも軽やかです。
ですが、ここは庄内。真冬のコートが重たく感じるようになるのはもう少し先のこと。
東京では今月半ば過ぎには桜が咲く小春日和になりそうですが、庄内の3月はまだ冬らしさが残っていて、まとまった雪が降ることもあります。
まだまだ寒いこんな庄内。ですが春は着実に近づいてきているんです。

白鳥の飛来地として知られる庄内地方。ここで冬を越した白鳥たちの「北帰行」が始まりました。
雪交じりの風が吹く中、白鳥たちは身を寄せ合ったり羽を広げたりしてウォーミングアップ。白鳥たちは、春の訪れと共に早朝にロシアなどへ飛び立っていきます。
白鳥を見送るこの季節、里山ではもうひとつの春が芽吹いています。

鳥海山と出羽三山に抱かれ森林が約7割を占める庄内は山の幸の宝庫。
山菜やきのこなどの山の恵みをたっぷり楽しめるんです。
標高の低い里山では3月に入るとふきのとうが顔をのぞかせます。それを追うようにかたくりが花を咲かせ、行者にんにく、こごみ、タラの芽、わらびなどが次々と育ちます。山形は、わらび生産量日本一なんですよ。

山も平野も全てが白い雪に覆われる長く厳しい冬が過ぎ、雪解けと共に土から顔を出し春を知らせてくれる山菜は、雪解け水をたっぷり含んでみずみずしく育った山の恵み。

庄内では、この年に一度の短い旬が、爽やかな香りと共に待ち望んだ遅い春の到来を告げてくれます。

とはいえ、これは例年のこと。今年の庄内、暖冬の影響で雪が全然ない冬でした。

今年は少し速足で春がやってきそうな予感です。

コメント