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清流が湧く原生林、月山のブナの森(No.22)

COLUMN

山形県庄内地方からも、県の内陸部からも見える山「月山」をご存知ですか?
清流が湧き出る山として名高く、日本百名山のひとつにも選ばれている月山。
羽黒山、湯殿山をあわせて日本百名山「出羽三山」とも称されています。

出羽三山の中でも山形県の中央に位置している月山は、標高1984メートルの高さを誇る主峰。山岳信仰の山としても名高いです。山頂にある月山神社には「月読命(ツクヨミノミコト)」が祀られ、参詣するには宮司のお祓いを受けます。それほどまでに、古来より神域とされた場所なんです。

そんな神秘の山「月山」のシンボルのひとつとなっているのが、壮大に広がるブナの森。
ブナの森に湧き出す清水は「月山山麓湧水群」として庄内の人々の暮らしを守ってきました。梅雨時期に、月山に降り注いだ雨は大量の雪解け水となりブナの森に滞る形で清流を貯蔵し、その滞留年月は数百年とも言われるほど。

こんな美しいブナの森と、350種類もの高山植物、小さな可愛い森の住民、オコジョなどの野生動物も生息する月山は、自然の宝庫。
夏のこの時期は、途切れることなく様々な花で彩られ、山開きの季節を迎えます。
毎年7月1日に執り行われる山開きイベント―月山神社本宮開山祭。
この山開き行事には、毎年約500名が参加し、「祖霊の鎮魂、夏山の安全、五穀豊穣、家内安全」を祈願します。
日本神話の世界に触れたかのような厳かな空気が漂う月山。普段から信仰心などとは縁遠い私でも、何か特別なパワーを感じられそうな気がします。

 

こんなパワースポット、月山では、山開きと同時に登山シーズンが幕を開けます。
月山登山にはいくつかのコースがあり、手軽な初心者コース、ちょっと頑張って半日コース、山頂には山小屋もあり宿泊も可能なので、気合を入れて本格的なチャレンジコースも味わえます。
山頂では御朱印がいただけるので、これをこの夏の記念に。
最高のパワーが得られる月山登山は夏から秋までの限られた期間の自然からの贈り物。
毎年10月20日過ぎに登山シーズンは終わり。深い雪に閉ざされる冬季期間は、通行止めになります。
限られた時期だけに体験することができる月山登山の爽快感と、美しいブナの森。
忘れられない最高の夏の思い出になることでしょう。

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