アトリエ玄米デカフェ|atelier GENMAI DECAF

サクランボの季節がやってきました(No.21)

COLUMN

7月になりました。山形は梅雨の真っただ中。
例年20日過ぎの梅雨明けまではもうしばらくの辛抱です。

明るい空が恋しくなってきたこの時期、山形では初夏の日差しに負けないほどキラキラ輝く赤い果実―サクランボの季節を迎えています。
赤い宝石、ルビーとも称されるサクランボ。きっと誰もが大好きなはず。
このサクランボは山形県を代表する果物で、山形は、全国のサクランボ生産量の約75%を占める日本一の産地。
ひとくちにサクランボと言っても佐藤錦や、紅秀峰など、その品種は様々。近年では大玉新品種「山形C12号(やまがた紅王)」も誕生し、山形県産サクランボへの期待はさらに高まってきています。

 

ソメイヨシノが満開を終えた頃に咲き始める白い可憐な花がきれいなサクランボの木。県の木に指定されるほど親しまれているんです。
根が浅くて強い風に弱いサクランボの木は、山に囲まれ、台風被害も少ない山形の土地にとても適しているそうです。さらに、夏は暑く冬は雪が多い山形の気候がさくらんぼの品質を高めているんです。

つやがあって、濃く均一の赤色。軸が鮮やかな緑色。これが、美味しいサクランボの条件。ですが、この艶々の真っ赤なサクランボ、決して山形の恵まれた風土だけが生み出したものではありません。

サクランボは、ひとつの品種の花粉だけでは実を付けません。実をならせるには、品種の違う花粉を交互につける必要があるんです。
真っ白でかわいらしい花が咲くころになると、ミツバチやマメコバチの力を借りて受粉させたり、生産者が毛ばたきを使って人口受粉を行います。
やがて色付き始めたサクランボの実は、雨に弱くて雨に当たると割れてしまうので、木の上にビニールを被せて雨から実を守ります。
その他にも、まだ木が眠ってる冬の間から1年を通して、枝を間引いたり、日当たりを調節したり美味しい実をつけるためにたくさんの作業を行います。
そして迎える収穫の時期。サクランボは、まだ日の昇らない朝早くから、一個一個丁寧に人の手で摘み取られます。

 

こうした、生産者さんの努力の結晶があの赤く美しいサクランボ。正直、少々お高めと思っていたけれど納得です。
これからは、今まで以上に一粒ひとつぶを大切に味わいたい気持ちになりました。

 

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