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雪と白鳥―庄内の白い冬(No30)

COLUMN

今年も残りわずかですね。
すっかり寒くなった12月、ここ庄内には雪の季節がやってきました。

鳥海山の初冠雪から2カ月ほどたった頃、11月の下旬あたりになると、庄内地域では平地でも雪が降り始めます。

今年は、11月30日には早くも除雪が必要なほどの大雪となりました。
これから、3月下旬ごろまで続く雪の季節。雪とは長いお付き合いです。
降り積もる真っ白な雪は、庄内の冬の風物詩。
でも、冬の庄内を白く彩るのは雪だけではないんです。

「冬の使者」ともいわれる白鳥。約40年ほど前から白鳥たちは、越冬のために遠くシベリア半島から庄内平野に飛来してくるようになりました。
大小150以上もの川が流れる庄内平野は、白鳥たちの一大越冬地。
白鳥たちは集団でどんどん飛んできて、池一面を埋め尽くすように集まって、長旅の疲れを癒すように羽を休めます。

そして、朝日が昇り出す頃、一斉にエサを求めて田んぼへ飛び立ちます。田んぼで群れになってエサをついばむ白鳥の姿はまるで、白鳥の落穂拾い。
白鳥が来るともう冬だなという感じになるほど、この光景もまた庄内の秋から冬にかけての風物詩なんです。

冠雪の鳥海山をバックに落ち穂をついばむ白鳥。庄内平野の初冬の風景。

白鳥は、家族のきずなが強くて、移動するときも家族単位、パートナーは一生変わらないんだそうです。家族でゆっくり庄内滞在を満喫している白鳥たちを眺めていると寒い中でも心が温まりそうな気がします。

彼らが北へ帰っていくのは3月初め頃。
庄内の雪の季節は白鳥と共に過ぎていきます。

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