アトリエ玄米デカフェ|atelier GENMAI DECAF

心を込めた焙煎で生まれる玄米デカフェ(No.11)

COLUMN

お米でつくったやさしい飲み物。玄米デカフェ。
ほろ苦さの中に、柔らかな味わいを感じるのは、お米の甘さのおかげでしょうか。
楽しみ方によっていろいろな美味しさを見せてくれる私も大好きな一杯。
そんな玄米デカフェならではの特徴は、淹れるたびに漂う香ばしい風味。
あの特別な味わいは、玄米を丁寧に焙煎することで生まれているんです。

 玄米デカフェの焙煎は温度と時間との勝負。
四角い鉄板の上に玄米を敷き詰め、木べらでひっくり返しながら攪拌します。
このとき、玄米を焦がさないように。でもしっかり火が通るように気をつけながら。
鉄板には四隅が焦げやすく、中心は火が入りにくいという特徴が。
なので、玄米全体に均一に火が入るようにきっちりタイムを計ります。

1枚2.7キロの鉄板を片手で支え、もう片方の手で木べらで混ぜる。この作業を6段分。
煎られた玄米が膨らんできたら割れる寸前に攪拌します。
ベストな膨れ具合はほんの一瞬。
玄米の種類によっても違ってくるこのタイミングを見極めます。
こんなふうに、気の抜けない焙煎作業は機械には頼らず手作業で。
これを年間を通し行っています。

オーブンの熱を逃すために常に換気扇が回っている工房内。
夏場はエアコンの冷気も換気扇にかき消され、オーブンの熱も相まってかなりの暑さに。
冬は換気扇のパワーで、冷凍庫の中のような寒さです。
温度や湿度によっても左右される繊細な作業。時には体力との勝負も必要です。

 ペンライトをかざしながらオーブンを覗き込み、玄米ひと粒ひと粒の膨らみ具合を確認。
きれいに膨らんで焙煎がうまくいったとき、唯一の飲み物、玄米デカフェが完成します。 

煤で顔を真っ黒にしながら、丁寧に作られた玄米デカフェ。
庄内の芳ばしい匂いにつつまれた工房から心を込めてお届けしています。

 

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