アトリエ玄米デカフェ|atelier GENMAI DECAF

庄内の工房から広がる想い(No.13)

COLUMN

山形県東田川郡庄内町余目駅(あまるめえき)。
映画のロケ地にもなったことのあるこの駅の目の前には、庄内町のランドマークともなっている建物があります。

かつては米蔵として使われていた木造平屋建ての建物。
80年の歴史ある建造物がモダンに生まれ変わった、巨大な白い瓦屋根が美しい「庄内町新産業創造館クラッセ」です。

このクラッセの一角。
その名の通り、庄内町に新しい産業を。という想いで日々、仕事に取り組んでいるいくつかの工房があります。
同じ想いを持つ。そんな仲間たちの一つが、私たちの玄米デカフェ工房。
工房内は笑顔で挨拶。とてもアットホームな空気に包まれています。
重い玄米の袋を抱えていれば、お隣さんが手を貸してくれたりと、お互いに助け合いです。
おやつに焼き芋のおすそ分け。みんなでホクホクすることも。
そして年に2回、クラッセの大掃除があるのですが、これがまた工房同士の交流を深めるいい機会に。
なぜかというと、いつもは工房内でみんなマスクに割烹着姿。
これが、工房を出ての共同作業では、マスクも割烹着も無し。一緒に掃除をしながら、お互いに、こんな顔だったんだ。と、二度目の初めまして。を楽しんだりしています。

こんなふうに、楽しい仲間に囲まれた工房での玄米デカフェ造り。
「庄内町の役に立ちたい。」
そんな想いから研究を重ねてきた玄米デカフェは、どんどん成長しています。

最近では、いつもの玄米デカフェ以外に、日本全国のお客様からお米の指定を受けてオーダーメイドの玄米デカフェを造ることも増えてきています。
お米の美味しさを引き出す玄米デカフェで、自分の地域のお米のPRに繋げたいと願うお客様の期待に応えることは簡単ではありません。
試作の機会もないまま、初めてのお米を使い、ぶっつけ本番で焙煎に挑む時は、緊張と不安でいっぱいでした。
それでも、今までの経験で培った技術と勘で乗り切ったときの達成感は、言葉には言い表せないほどです。

そして今、玄米デカフェは、アメリカやシンガポールでも販売されるまでになりました。
庄内町の名前を日本全国だけでなく、海外にも知ってもらえるようになったことは驚きと同時に、とても嬉しい気持ちです。

これからももっともっと、玄米デカフェを多くの方のもとへ届けたい。そのために今、わたしがやるべきこと。
焙煎の技術をさらに磨くと同時に、新しい人材の育成にも力を注いでいきたい。
そして、大好きな玄米デカフェの焙煎の楽しみを味わいながら、これからもずっと焙煎士として頑張っていきたいと思っています。

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